僕はなんとなくその日を眺めながら通り過ぎたそれからまた次の日もその家の前を通り過ぎたのだがローソクは依然としてそこにあ
った来る日も来る日もろうそくは 玄関の前でか細く火を燃やし続けそしてある日本当にあっけなくフット消えてしまった僕が驚いたのはその玄関のろうそくの火が消えた次の日にその家で葬儀が営まれたことであるろうそくの火が消えたその日
に誰かが死んだそういえば前に命のろうそくの話を聞いたことがあった世界のどこかにたくさんのロウソクに火が灯っている部
屋があってそこには自分のろうそくもあるそしてその人のろうそくの火が消えた時に人は命を落とすのだというまさかあの玄関前のろうそくは命のろうそくだったのだろうか死神が次に連れて行くのはこの家の人間だななんて目印にあのろうそくを置いていたとでも言うのか
不思議なろうそく