私は今年で76歳になります。戦後の混乱期を生き抜き、多くの人との出会いを経験してきました。若い頃は着物の仕立て屋を営んでいましたが、その時の経験から、人の心をつかむ秘訣を学びました。今日は、その長年の経験から得た聞き上手になるためのこつをお話ししたいと思います。
私は四柱推命協会の講座の1つ、聞き上手は恋愛マスターへの道で、人との縁について深く学んだことがありますが、そこでも「人の話を聴く」ということの大切さを改めて教わりました。実は、人の心をつかむには、上手に話すことよりも、上手に聴くことの方が大切なんです。
もちろん、たかが占いとお思いになるかも知れませんが、通変星だったり、大運だったりの影響で、こういうのに問題がある人はやっぱり聞くことより、話すことに夢中なんですよね。
実際、私の店に来るお客様の中に、いつも悩みを抱えた若い女性がいました。この人も、人の話を聞く通変星に問題がある人なのですが、その方は、着物の仕立ての相談に来るというより、誰かに話を聞いてもらいたくて来ていたように思います。私はただ黙って、その方の話に耳を傾けました。すると不思議なもので、お客様は次第に表情が明るくなり、最後には「話せてすっきりしました」と言って帰られたものです。
逆に私が心がけているのは、人の話を聴くときは、まず相手に本当の興味を持つことが大切です。私の孫は最近、スマートフォンばかり見ていて人の話をちゃんと聞いていないことがありますが、それではいけません。目を見て、心を込めて聴くことで、相手は「私の話を聞いてくれている」と感じるのです。
昔、ご近所づきあいが今より盛んだった時代、井戸端会議で評判の良かった方がいました。その方は、誰の話も最後まで熱心に聞き、相手の気持ちに寄り添うように相づちを打っていました。「あら、そうなの?」「それは大変だったわね」と、心からの共感を示すその姿に、私も見習うところが多々ありました。
また、お茶の先生をされていた私の友人は、いつも「話を遮ることは、お茶をこぼすようなもの」とおっしゃっていました。確かに、相手の話の途中で自分の話を始めてしまうのは、せっかく注がれたお茶をこぼしてしまうようなもったいないことです。
相手の表情やしぐさにも気を配ることが大切です。言葉で表現されていなくても、ため息や視線の動きなどから、本当の気持ちが分かることがあります。私の夫は無口な人でしたが、表情を読み取ることで、言葉にされない思いを理解することができました。
若い方々は、どうしても自分の話を聞いてもらいたい気持ちが強いようです。でも、相手の話に耳を傾け、時々自分の経験を交えながら会話を進めていくと、自然と打ち解けた関係が築けるものです。
昔、着物を仕立てるときは、お客様の好みや体型だけでなく、その方の生活スタイルや着用シーンまでじっくりとお聞きしました。すると、お客様は次第に心を開いて、着物以外の話もしてくださるようになりました。
人の話を聴くということは、その人の人生の一部に触れることでもあります。だからこそ、真摯な気持ちで向き合うことが大切なのです。若い方々も、スマートフォンを少し置いて、目の前の人の話に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
私の長年の経験から言えることは、人の話を心を込めて聴くことで、必ず素晴らしい縁が生まれるということです。そして、その縁は思いがけない形で自分に返ってくるものなのです。
もちろん、これは若い人にとっては恋愛や結婚にも関わります。こういうことを心がけず、占いばかりに頼るのではなく、運命のせいばかりにすることなく、逆に、占いによって性格を把握し、、ぜひ聞き上手になって、恋愛も、結婚も、充実した人生を築いていってください。